2021年06月16日

お盆の準備 ~宝光寺~

梅雨雨があけると、あっという間に猛暑晴れとなりお盆がきます。
お盆行事の目的は、先祖の霊をなぐさめたいと願う心から生まれた行事です。

年中行事となったお盆休みを利用して帰省し、故郷へもどりお墓参りをします。
最近では、お盆の帰省はレジャー化してしまい、本来の意味を忘れている人も多くなっています。
せっかくのお盆、先祖供養の気持ちを持って行事に参加したいものです。



このたび、高瀬町の宝光寺に行き、住職にお盆の準備についてお話をお聞きしました。

地域により慣習は変わりますが、香川県では新暦の8月13日~16日にお盆行事を行う地域が多いです。
新仏様の盆供養に 『盆灯籠』 があります。
盆灯籠は明かりを灯し、お盆にご先祖様を迎え供養する迎え火送り火のひとつです。

故人の忌明けがすみ、はじめてむかえるお盆を、「新盆(初盆)」といいます。
亡くなってから一年に満たない時点でむかえるお盆は、故人の想いがとても強いものです。
そのため、新盆には特別にお飾りやお供えを盛大にしたりします。
また、先祖代々の位牌とは別にその人の位牌を取り出して安置し、新仏様の供養をします。

お盆には 「精霊棚」 いわゆる盆棚を設けることが多いです。
仏壇は一般庶民の家が備えるようになったのは、江戸時代に入ってからで、それ以前は先祖の霊をむかえるのに棚をつくっていました。
その名残りが精霊棚といわれるそうです。
精霊棚がつくれない場合には、仏壇にお盆にふさわしい飾りや野菜などを供えます。
キュウリで作った馬は先祖の霊が早く帰ってほしいと、ナスの牛はゆっくり帰ってほしいと心をこめて精霊棚にお飾りします。

16日は、家にむかえた先祖を送る日で、門口に送り火をたいて先祖の霊が帰るときに足元が暗くならないように照らしています。
京都の大文字焼きは有名ですが、これもお盆の送り火の一つです。
夕刻には、「精霊流し」 「灯籠流し」 といってお盆の供物や飾りをまとめて小舟に乗せて川や海に流す風習がありますが、近年では川や海の汚染問題もあり、なかなか難しくなってきたようです。

宝光寺住職 大石英喜 談
宝光寺だより参照


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Posted by さぬき合掌殿 at 14:43│Comments(0)寺院さんぽ
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